2021年 11月 19日

三線のカラクイの緩む原因と対処法【カラクイ摩擦編】

三線演奏者の大きな悩みの種、それは「カラクイの緩み」ではないでしょうか。

「カラクイの緩み」とは、ちんだみ(調弦)をした際に、クルクルっとカラクイが巻き戻ってしまう現象です。カラクイの緩みが発生すると、思うようにちんだみが出来ず、演奏が思うように出来ませんよね。
そこで、今回はカラクイの緩みを解消するとっておきの対処法をご紹介させて頂きます。
三線初心者の方でも簡単に出来ますので、是非お試し下さい。

    ■目次
    三線のカラクイの緩む原因と対処法【カラクイ摩擦編】
    1. カラクイが緩む原因とは?
    2. カラクイの緩みの対処法

カラクイが緩む原因とは?

三線のカラクイは、一般的に黒木や紫檀の木から製作されており、その仕組みは、木と木(カラクイと棹)の摩擦によってガチっと止まっています。
そんなカラクイですが、日々の演奏やちんだみを繰り返すうちに、木と木の摩擦が弱まり緩んできてしまう事があるのです。
そのため、「カラクイの緩み」が発生してしまうというわけなのです。

補足事項 カラクイが緩む原因は様々ありますが、代表的なもので以下の2つがあります。
1. 長期の使用で、棹との摩擦によりカラクイが削れてしまって起こる場合
2. 正しい絃の巻きつけ方が出来ていない場合

今回は、「1」の原因の場合の対処法をご紹介しております。
「2」の原因の場合の対処法は、また別記事でご紹介いたします。

カラクイの緩みの対処法

カラクイ先端部分を削って、カラクイと棹に摩擦が生まれるように加工していきます。
以下の道具を準備しましょう。

【用意するもの】

  • 滑るカラクイ
  • 粗めの紙ヤスリ(または木工用ヤスリ)
カラクイを削るために用意するもの

STEP①:カラクイの状態を確認します。

カラクイから絃を外し、カラクイの状態を見てみましょう。
カラクイと棹の擦れて当たる部分に摩擦によるテカリが確認できると思います。
※ぽこんと若干尖った部分がテカります。

カラクイ先端のテカリの部分を確認する
カラクイ先端のテカリ部分を削る

STEP②:テカリの部分をヤスリで削ります。

全体が均等に滑らかになるよう、テカリの部分をヤスリで「少しずつ」削り、棹に合わせながら調整と確認をします。

カラクイ先端のテカリの部分を確認しながら削る
カラクイ根本部分のテカリも削る

STEP③:②を繰り返し行います。

②を繰り返し行い凹凸が解消され、棹に合うように調整できていれば完了です。

凸凹が解消されているか確認するカラクイ削りのビフォーアフター

カラクイの緩みは解消されましたでしょうか?
低予算の簡単な作業でカラクイの滑りが解消されますので、是非一度お試しいただけますと嬉しいです!ストレスフリーな三線ライフを楽しんでいただけると思います♬

上記の他に、米須三線店では、カラクイの緩みとは無縁な「ペグ三線」「ペグカラクイ三線」への加工も承っております。
カラクイの操作や、三線初心者が苦戦しがちな「ちんだみ」を楽に行えるよう改良した特別仕様の加工です。
気になる方はグ・ペグカラクイもチェックしてください!

ペグ・ペグカラクイ